Work for what you believe in.踏み出そう、信じる道へ。
僕だけの長所を武器に、
自身を信じてやっていくしかない。
柄本(つかもと)弾は1964年に創設された日本のバレエカンパニー<東京バレエ団>の
プリンシパルをつとめるトップダンサーです。著名ダンサーのなかにはキャリアの途上に
バレエ留学経験を持つ者も少なくありませんが、彼の経歴にはそのような点が見られません。
それでもいま、国内外で僅かほどのダンサーしか踊ることが許されない作品『ボレロ』の主役を演じ、
歴史あるカンパニーを牽引する大きな存在となっています。
自らの姿勢を貫き、動き続けることの重要さは、彼の確かな功績として世界に輝きを放っています。
柄本(つかもと)弾は1964年に創設された
日本のバレエカンパニー<東京バレエ団>の
プリンシパルをつとめるトップダンサーです。
著名ダンサーのなかにはキャリアの途上に
バレエ留学経験を持つ者も少なくありませんが、
彼の経歴にはそのような点が見られません。
それでもいま、国内外で僅かほどのダンサーしか
踊ることが許されない作品『ボレロ』の主役を演じ、
歴史あるカンパニーを牽引する大きな存在となっています。
自らの姿勢を貫き、動き続けることの重要さは、
彼の確かな功績として世界に輝きを放っています。
お客様からの拍手が僕の原動力
柄本:カンパニーの一員として公演に参加しています。公演は上野にある東京文化会館での定期的な開催のほか、地方ツアーにも力を入れています。東京バレエ団は日本のカンパニーの中でも国内外でのツアーが圧倒的に多いんです。またツアーの多さ以外に、団で所有するレパートリーの豊富さや男性ダンサーの多さも東京バレエ団ならではの特徴です。まずレパートリーは、他のカンパニーの場合だと踊れる演目が少なかったり偏りがあったりしますが、東京バレエ団は諸外国の振付家による作品を多く所有していることが世界的にも認知されています。これはカンパニー創設者である佐々木忠次さんの「世界中の素晴らしいものを日本で見てもらいたい」という思いから海外の著名振付家やバレエカンパニーと親交を深め、今もなおつながっていることによります。ダンサーにとっても、著名振付家の作品をたくさん踊れることはこのうえない喜びです。
次に男性ダンサーの多さですが、東京バレエ団が所有している振付家の作品の中で、モーリス・ベジャールさんの作品には男性群舞と呼ばれる、たくさんの男性が踊る演目があります。そのため、他のカンパニー以上に男性団員が必要なんです。僕の入団時には同期の男性が8人いて、東京バレエ団の男性団員は50人ほどいました。しかしその仲間たちは団内で張り合わなければならない相手でもあります。「同期にも先輩にも負けない」という強い気持ちが必要な面から見ても、東京バレエ団は刺激的なカンパニーだと思います。
柄本:バレエのきっかけは兄と姉です。スタジオまでの送迎を母がしていて、そこに付き添ううちに自分もやってみたくなりました。ただ、当時僕はまだ5歳で、おそらくバレエをやりたかったわけではなく兄や姉の真似をしたかっただけだと思います。その証拠に、その後スタジオには通うものの友人たちとの遊ぶ時間欲しさにバレエのレッスンを週一程度しかしなかった時期もありました。つまりサボってしまったわけです。でも、そんな状態を経ても小学校の卒業アルバムの将来の夢には「プロのバレエダンサーになる」と書いていたんですよね(笑)。これまでを思い返しても、バレエダンサー以外の職業に就きたいと思ったことは一回もないんです。
東京バレエ団に入りたいと思ったきっかけは僕が京都で通っていたスタジオに、当時東京バレエ団のプリンシパルとしてご活躍されていた高岸直樹さんがワークショップなどでたまたま来られていて。カンパニーについて詳しく知りませんでしたが、高岸さんに憧れて「東京バレエ団に入りたい」気持ちを抱くようになりました。その後18歳で上京、オーディションを経てなんとか入団できました。今ではカンパニーの男性団員の中で、バレエ団歴とプリンシパル歴ともに僕が一番長くなります。あの時感じたトップバレエ団の品格を、今度は自分が引っ張っていく立場にあるのだなと自覚させられます。
「あまり気負わずにさらっと着られる、上品な雰囲気の洋服が好みです。スポーティーテイストなものも多いので、このレザーシューズとスニーカーのハイブリッドな感じは僕にとってちょうど良い具合ですね」
柄本:お客様からの拍手、ですね。レッスン嫌いで本番好きだった子供時代から、拍手がもらえる喜びを特別な瞬間に感じていました。もちろんバレエを続ける中で、良い舞台を観てもらってより多くの拍手をもらうためには、レッスンがとても大事だと考えを改めましたが(笑)。あと、僕はシンプルにバレエが好きなんです。バレエそのものや東京バレエ団に対して、自分をここまで育ててもらった感謝もあります。だからこそバレエをもっとたくさんの人に観てもらいたいし、バレエ界を盛り上げていくための活動ができたらと思っています。
柄本:僕には経歴に対するコンプレックスが少なからずあります。今の東京バレエ団の男性プリンシパルはもちろん、周りで踊ってくれる後輩たちにしても、小さい頃から海外のバレエ学校やカンパニーで何年間も経験を積んできた子がいて。でも海外での経歴を気にしたところで、いまさらどうあがいても彼らに勝つことはありません。なので、勝てない部分には追いつくための努力を続けて、彼らが持っていない僕だけの長所を見出して、それらを武器に自身を信じてやっていくしかない。『ボレロ』にしても、限られた人しか踊ることができない演目という性質上、輝かしい世界のトップダンサーと比較されることも多くなるのでプレッシャーに感じることは多いですが、たとえ同じ演目の同じ役だとしても個性をいかに出していくかで違いが表れるんです。作品によっては表現の幅としてある程度の自由が許されている作品もあります。自分を出していくことが、結果的にお客様が観たときに楽しんでもらえることになる、というように考えを切り替えています。とはいえいまだに舞台は緊張しますし、過去に失敗した経験がある演目なんかは特にナーバスになったりします。それをリハーサルなどを通じて、本番前までにいかに開き直れるか。プレッシャーと同時に、当然ダンサーとしてその演目を踊れる誇りもあるので。
バレエダンサーは靴選びに慎重
柄本:自分の足の形に合いやすく、軽くて履きやすい靴の印象でした。最初はたしか海外バレエ帰りの後輩が奨めてくれたと記憶しています。今では履き始めてから5年ほど経ち、持っている靴のほとんどがコール ハーンと言っても過言ではないと思います。現在履いているものはカジュアルなモデルを中心に10足近くあって、物を捨てられない性分なので以前履いていたものも含めればそれ以上の足数が家にあります。もちろんコール ハーンを履いて踊ることはないんですが(笑)、ダンサーにとって日常生活でいかに足の負担を軽減させるかはけっこう重要で。どうしても足裏に疲労が溜まりやすく、マッサージや治療を受けに行ったり、トレーニングで改善を試みたりと、ダンサー各々がそれぞれの方法でケアしていると思いますが、やっぱり自分の足に合う靴が必要だな、と。あと、ダンサーの足は横幅があったり甲が高かったり、特殊な形をしている人も多くいます。にもかかわらず東京バレエ団内にはコール ハーンを履いている人が何人もいて、みんな履きやすくて使いやすいと言っています。おかげで靴選びに困る心配はなくなりました。
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