Work for what you believe in.踏み出そう、信じる道へ。
魅力を誰かに伝えたいという
オーガニックな思いを大事にしている。
片野英児は2015年から物事への多面的な視点やユーモアを武器に衣 × 食によるコンテンツを始動させ、
自らの価値観を伝え始めました。今の彼の認知を大きく広げたきっかけの一つにYouTubeチャンネル『アニチューブ』があります。
アメリカンヘリテージや日本の昭和大衆文化に心を強く動かされることで次第に形成された片野の美学を収めるコンテンツは、
現代に通じるスタンダードな存在が示す価値と魅力を発信しています。
片野英児は2015年から物事への多面的な視点や
ユーモアを武器に衣 × 食によるコンテンツを始動させ、
自らの価値観を伝え始めました。
今の彼の認知を大きく広げたきっかけの一つに
YouTubeチャンネル『アニチューブ』があります。
アメリカンヘリテージや日本の昭和大衆文化に
心を強く動かされることで次第に形成された片野の
美学を収めるコンテンツは、
現代に通じるスタンダードな存在が示す
価値と魅力を発信しています。
時代ごとに変化する価値観を楽しむ
片野:流行に左右されないファッションと食をテーマにした『アニチューブ』という番組をYouTubeで配信しています。クラシックな魅力を持つウェアやシューズ、大衆酒場や割烹、純喫茶など私が好きなものを紹介していくチャンネルになります。主にヴィンテージアイテムを扱う内容をキャッチされる視聴者も多いことから古着系YouTuberとか、なにかしら例えられることもありますが、そもそも自分がYouTuberだとは全く思っていないんです。衣と食を掛け合わせたコンテンツを続ける中で、私という人間が世の中とつながるための現代のメディアとしてたまたま選んだのがYouTubeでした。なのでこれから先、例えば動画配信よりも小説が有効な手段になるのであればそうすると思います。それは私の中で、この商品の魅力を誰かに伝えたいというオーガニックな思いを大事にしているからです。以前は広告業界に身を置き、クライアントから予算を預かり差代を受け取って物事を伝えていました。良いと感じたものを人に伝えたいという根本は昔も今も変わりありませんが、いわゆる編集コンテンツと呼ばれる発信手段を自分で持ちたい気持ちが強まったことが現在の仕事の経緯になります。
片野:ディレクションやプロデュースに関わる業務にやりがいを感じていましたし、撮影現場などから得た経験もありました。なにより昔から人と話すことが好きなのでそういう意味では今の環境を全く苦に感じていないです。それに以前ならば人に依頼することで成立していた作業も時代の流れや変化によって自分たちで担うようになっていますよね。今の仕事では好きではないものや好きと言ったり、世の中でのウケやすさからなにかを紹介することは私自身が苦しくなるのでやらないようにしています。広告業界はたとえ自分が苦手なものでも角度を変えることで魅力を見つけて伝えられるプロです。今の私は広告業界的には失格ですが、文字や動画をいくら編集したところで嘘はすぐに見破られてしまいます。再生回数や世間ウケは商業で大事な要素ですがそこに振り回されると大事な部分を失ってしまう。なので自分に正直でいて、気持ち良さが残る仕事を心がけています。
「黒スエードと白ソールのレンジャーモックを軸にしたモノトーンスタイル。リラックスシルエットのB.D.シャツはタックアウトでラフに、自らディレクションするブランドのM52の白チノパンと合わせて武骨ながら上品にまとめました」
現在発信のツールとしているYouTubeやInstagramでは、インタビュー中にもあった大衆酒場や純喫茶、ヴィンテージショップなどお店やプロダクトの魅力を本人の視点を通し純粋に伝えている。出典:instagram(@eijilatano)
「自分の中で黒は良い意味でいなたくて好きな色です。やや肩の落ちたデニムのGジャン、インナー、チノパン、レザーシューズなどヴィンテージ感のあるアイテムをあえてオールブラックで統一しました」
片野:周りの意見や反応を気にせず、好きなものを自分のフィルターを通じて発信することでその魅力が広がり、多くの人に楽しんでもらえることはとても喜ばしく思っています。また有名無名を問わず、良いと感じる価値観を大事にしていきたいという気持ちも原動力の一つにあります。古着やヴィンテージに興味がなかった人、立ち飲みや赤提灯系の酒場に興味がなかった人が私の動画やSNSを見て様々なリアクションをくれます。「アニキの動画を観て初めてホッピーを頼んでみました!」とか。導く、といったら大袈裟ですが、常に魅力を伝えられる役割であり続けたいと思っています。
片野:年齢が50歳を超えて視野が狭くなり、色々と凝り固まっていることを実感します。Tシャツならこのサイズ、ジーンズはこの色、みたいなことって誰でもあると思います。なのであえてここ10年くらいは異なるジェネレーションと会話したり、彼らの感覚を取り入れるように意識しています。そのほうが同世代で懐かしい話をしているよりずっと楽しいし刺激になります。時代は変わるから面白いのであって、自分自身もコアな部分はぶらさず新しさを吸収していったほうが絶対に面白さが増していきます。洋服や靴の選び方は相変わらず古典的なフォルムやデザイン性に惹かれますが、だからといってオーバーサイズや機能性を意固地に否定してはもったいない。20年前までの自分は洋服を少しラフに着こなすことにすら抵抗がありましたが、今は時代の中で起こる私自身の変化も楽しんでいます。
機能面、感情面に作用するパートナー
片野:私のファッションの入り口だったアイビールックの影響もあってペニーローファーの印象は記憶の中で強く残っています。またファッションを意識し始めた中学生時期に訪れた最初の革靴選びもローファーだったので、親しみあるモデルのように感じます。当時目にしていた雑誌で初めて知ったコール ハーンはアメリカの著名人も履いている、海の向こうの憧れブランドでした。コール ハーンならではのヘリテージ性を維持する一方、近年では歩きやすさや軽さなどテクノロジーを駆使したさらなる進化がとても興味深く、充実した機能は履くことで自分の気分を上げてくれるのでエモーショナルな面にも働きかけてくれます。
足に負担が少ない革靴というのは、動画撮影でロケを行っている私にとって非常に有能な相棒です。あと街歩きのついでに立ち寄る、立ち飲み屋にも最適である点も見逃せません(笑)。プライベートでは神社仏閣が好きでよく足を運ぶのですが、境内まで距離があったり上まで階段で登らなければいけない場所も多くあります。そういった少しアクティブなシーンや足に負荷がかかる環境でも、次の一歩が進み出しやすい相棒がいることはとても頼りになります。楽しく歩ける状態というのは、視野を広げて新しいなにかに遭遇できる機会を得ているということ。私はそんなふうに思っています。
SELECT ITEMS
取り外し可能なキルティタッセルを備えた手縫いのモカシン構造。クラシックなスーツからインスピレーションを得たことで、外観はさらに品よく丁寧な細工に仕上がりました。柔らかく軽量なEVAアウトソールを採用しています。
防水レザーで保護されたアッパーと高さを追加したアウトソール設計によって悪天候から足元をガード。 ブーツ本来が備える堅牢な男性像はそのままにクッション性、柔軟性に優れた構造が日常により適合してくれます。
マルチマテリアルのアッパーは高いデザイン性のみならず、足元への負担をカバーしながら調和の取れたスニーカースタイルを築きます。クッション性に富んだGrand360 EVAミッドソールでさらにソフトな履き心地が実現します。